ドミニクサブロン。パリの高級パン屋さん。
日本に、2008年進出してきた。
新宿店に、夫が何度も買いに行き、その味はとてもおいしくて、いろんなところに差し入れすると、とても喜ばれた。
2015年に、なんと、撤退してしまった。
なんて、もったいないことだ。
統括シェフの榎本哲氏が、その後、神楽坂に店を出した。
もちろん、パン屋である。
伝説のパン職人と呼ばれる氏が出した店は、期待も集めていて、その味に裏切りはないという。
「パン・デ・フィロゾフ」というパン屋だ。
榎本さんは、かなりの有名人で、専門学校卒業後、多数のパン屋で修行をして、ドミニクサブロンの統括シェフとなった。
2017年9月にオープンしたという。
神楽坂は、フランス人が多く住み、パン屋をやるには、絶好の立地だそうだ。
日常につかわれる日々のパンを目標に、がんばってこられたそうだが、今では、遠くからもファンがやってくるという。
お店は小さいが、中味は濃いパン屋だ。
2008年のドミニクサブロンが、日本に進出するところから手伝っていた氏であるから、その腕は確かだそうだ。
クロワッサンを得意としていた氏だが、全部のパンがおいしい。
バケットは、サンドウイッチにも合うという。
榎本さんは、まだ若い。若いのに、実力がある。
日本の中でも、上位に入るであろう腕前の持ち主だ。
特別、海外でがんばって修行しなくても、日本のドミニクサブロンで充分に腕が磨けたのであろう。
神楽坂から、5分ほどの立地に店はあるという。
15種類しか、種類はおいてないが、いずれも人気が高く、クロワッサンは毎日、大量に焼かれる。
食べると、ふんわりもちもちしていておいしいのだが、焼き具合がとても上手である。
フランスのバターを使っているという。
火入れに、とても才能があるのを感じさせる。
パン職人としてのセンスもずば抜けているのであろう。
どれを食べても、感心させられる味だ。
たとえ、ドミニクサブロンは閉店しても、そこにいたシェフが味を引き継いでやっていることは、多くのドミニクサブロンの、ファンにとっては、嬉しいことであろう。
味を継承しているという点で、高い評価をあげたいものだ。
きちんと、人材が育っていたのだ。
その点が、ドミニクサブロンが閉店しても、なお、みんなに愛されるお店として残っているということだ。
閉店にこだわらず、人材が育っていたことに、拍手を送りたい。
榎本さんのお店も、今度は長く、味の研究をさらにして、何十年後もみんなにおいしさを届けてほしいものだ。