マラソン選手はガリガリ?体脂肪率や寿命は?

テレビや雑誌、インターネットなどさまざまなメディアで目にするマラソン選手。
その時に「痩せているなあ」と感じたことはありませんか?

特に、テレビは実際に目で見た時よりも太って映ると言われています。
それでもあの体型なのですから、むしろガリガリなのでは?と思いますよね。
マラソン選手はなぜあんなに痩せているのか、そしてあの体型でも走れるのか……。
実は、同じマラソンでも距離やレベルによって体格が変わってくるのです。

よく見かけるマラソン選手はなぜガリガリなの?

ガリガリに見えるほど痩せているマラソン選手は、長距離のトップランナーであることが多いです。
10000メートルのマラソン選手はかなり細く、映像でも写真でも細さがよくわかりますね。

しかし、100メートルのマラソン選手となりますと話が変わってきます。
「100メートル」「マラソン選手」で検索してみると、体がガッシリしていることがわかります。
体格もよく、筋肉の量も写真で見てわかるほどついていますね。

これはなぜなのかと言いますと、100メートルでは短時間で強い力を出す必要があります。
動物の世界で言えばチーターですね。
長くは走れなくても、とてつもないスピードを一瞬で出すことができるのです。
そして、この強い力をつけるためには筋肉が必要になってきます。

それに対して10000メートルのマラソン選手に必要なのは持久力です。
10000メートルを走り続けるには余計なエネルギーを使わないようにしなければなりません。
そのため体重をギリギリまで落としているのですね。

ガリガリに見えるほど痩せているマラソン選手は、持久力が必要な長距離のランナーということです。

マラソン選手の体脂肪率ってどうなっているの?

長距離のマラソン選手があれほど痩せているなら体脂肪率はどうなっているのか?
女性の方や、ダイエットを意識している方ならとても気になるポイントですよね。

マラソン選手の体脂肪率はタニタが調査して公開しています。
体脂肪率はマラソンのレベルによって違い、当然ながらレベルが高くなるほど体脂肪率も低くなります。

例えばオリンピックに出場するレベルのマラソン選手。
男性だと5~8%、女性だと8~10%程度と言われています。

平均的な体脂肪率は男性が10~19%、女性が20~29%になりますね。
明らかに平均的な体脂肪率より低く、女性は大きく差が開いていると言えるでしょう。

ちなみにエリートランナーの体脂肪率は男性が9.4%、女性が16.8%です。
オリンピックレベルと比較すると増えていることがわかります。

このようにレベルが高く、速ければ速いほど体脂肪率は低くなっていくようです。
それに比例して体重も軽くなっていますね。

マラソン選手にとって体脂肪はスピードを落としたり、持久力を低下させてしまうもの。
あれだけの走りをするのですから、オリンピックレベルの選手の体脂肪率がこんなに低いのも納得です。

マラソン選手はそんなに痩せて大丈夫?寿命が短くなったりしないの?

体脂肪率が低く、体重が軽ければ速くなる……。
だけど、そんなに痩せて大丈夫なの?というのは誰もが抱く疑問だと思います。
人間には適正体重があり、一定ラインを下回ると「痩せすぎ」と言われてしまいます。
体を壊したりしないのか、寿命に影響しないのか、病気にかからないのか、心配になりますよね。

さらに走り続けることで心拍数が高まる点にも不安が残ります。
人間の心臓が一生に打てる脈には回数が決まっている、という説があるためです。
脈が早い人は短命、小動物は脈が早いから短命、などと言われている理由もここからきています。

実は2017年にマラソンブームが巻き起こり、それに対して医師が警告を出していました。
マラソン選手に限らず、体育会系に分類される人は一般の人よりも寿命が短いと言われています。
調査結果によると、およそ6年ほどの年数になります。
6年というのは短いようで長い期間です。
生まれた子供が小学校に入るくらいの年数だと考えると、かなり長いと言えるでしょう。

特に歳をとってからのマラソンは体に負荷がかかりやすく危険です。
2017年にブームが起こった時、医師が警告を出したのはそのためなのですね。

終わりに

マラソン選手がなぜガリガリに見えるのか?
それは長距離を走る選手が余計なエネルギーを使わないようにしているため、でした。

体脂肪率が低く、体重も軽い。
一見すると誰もが羨む理想的な体型ですが、食事制限やトレーニングはコーチの指示のもと適切に行っているようです。

想像もできないようなトレーニングを経て、選手として活躍しているのですね。
しかしそこには体への負荷などのデメリットもあります。
私たちにできることは一生懸命に走る選手に対し、精一杯の応援を送ることでしょう。